マテリアル / 金属
銅鉄合金
銅と鉄が凝集せず均一分散する世界初の銅鉄合金
非常に優れた導電率・熱伝導・磁性・耐摩耗性などを有し、高性能電子部品を筆頭に5G/6G通信システム、AI/IoT、医療・抗菌、車載などの幅広い分野での応用が可能です。銅と鉄の含有比率に応じて、特性を調整でき、用途に応じた提案が可能です。

特長
1. 一般銅合金の3大欠点を改善(低導電率、バネ性劣化、応力腐食割れ)
2. 銅と鉄の成分比率が調整可能(Cu60:Fe40~Cu95:Fe5)
3. 多彩な製品化(パイプ、板、箔、線、粉体など)
4. 優れた加工性(折り、曲げ、絞り、メッキ、レーザーなど)
5. 驚異の抗菌力(純銅よりも強力な殺菌・抗菌効果)
|化学成分の一例
合金 | Fe | Cr | Mn | Si | P | Cu |
---|---|---|---|---|---|---|
CuFe5 | 4.5〜5.5 | <0.005 | <0.01 | <0.005 | <0.0015 | 残 |
CuFe10 | 9.5〜10.5 | <0.005 | <0.01 | <0.005 | <0.0015 | 残 |
|特性の一例
合金 (帯材) | 引張強度 (Mpa) | 伸び率 () | 硬度 () | 導電率 (lacs) | 熱伝導率 (W/mk) |
---|---|---|---|---|---|
CuFe5 (1/4H) | 350〜420 | >15 | 100〜135 | max75% | >300 |
CuFe5 (H) | 500〜600 | >5 | 140〜180 | 68~72% | >300 |
CuFe10 (1/4H) | 380〜460 | >12 | 110〜140 | max65% | >170 |
CuFe10 (H) | 550〜650 | >4 | 150〜190 | 53~57% | >170 |
|用途
溶接材料 アーク溶接用 溶接ワイヤー、リング ※従来、不可能であった銅と鉄(SUS含む)の溶接が可能 ※銀ろうの代替として大幅なコスト削減が可能 |
高導電バネ材 コネクター、リードフレーム、SW など |
放熱材料 スマートフォン、5G機器、通信、電子機器 など |
金型材料 超硬金属、一般金型 |
シールド素材 従来の銅編線より遮断性向上 |
電磁気素材 IH電磁器、磁気センサー、磁気メモリ |
その他 レーダー関連機器、常温超電導素材 など |